オリジナルのMX-5ショーカーに試乗!│ロードスターもクラシックカーの仲間入り

Photography:James Lipman

マツダの"カリフォルニアドリーム"が現実のものとなって、しかも100万台以上の現実的な成功作となって30年が過ぎた。『Octane』はオリジナルのMX-5ショーカーに乗るためにロサンゼルスへ飛んだ。

1989年のシカゴ・オートショーでMX-5がお披露目されてから30年が経った。MX-5はクラシックなロードスターへのオマージュとして考えられたことは確かだが、今やそれ自身がクラシックといえる。
 
結果的に、MX-5はそのきっかけとなったどの車よりも長生きし、比較にならないほどの台数が生産されたのである。2月のある日にシカゴで燃え上がった火はあっという間に広がり、その誕生の物語は伝説に近いものとなった。エンスージアストの一団がれっきとした量産自動車メーカーを説き伏せて、レトロでバラ色がかった夢を実現するストーリーは確かに魅力的である。しかしながら、MX-5は本当のところ、非力で誇大広告的な模倣品ではなく、真のクラシックと言えるのだろうか?日本のメーカーは、独自のものを考えるより人まねをするほうが上手だというありがちな先入観を否定できるのだろうか?


 
生誕30年を祝うマニアたちはもちろん一斉に声を上げたが、我々『Octane』にとっては、そもそものプロジェクトが形になったカリフォルニアのビルの地下ガレージこそ、その答えを見つけるのに相応しい場所である。マツダのR&D センターはMX-5のまさに心のふるさとである。それはこれといった特徴のないアーヴァインの郊外にあり、おそらくロサンゼルスからの距離もちょうどいいのだろう。ハリウッドが物語を作るとしたら、体制に与しない一匹狼が、開発過程の要所要所で自分たちの理想を貫き、"やるかやらないか"の瀬戸際に立たされてハラハラさせられながら次回に続く連続ドラマになるだろう。

編集翻訳:高平高輝 Transcreation:Koki TAKAHIRA Words:Dan Trent Photography:James Lipman

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