注目の小さなシトロエン!フランスでは14歳から運転できるAMI

Photography:Tomonari SAKURAI

フランスのメディア量販店FNAC。ここは漫画や本からCDやレコードなどのソフトウェアからパソコンやスマホ、カメラやオーディオ機器などハードウェアも扱うチェーン店である。パリだけで数件、その近郊のショッピングモールには必ず入っている。

目的もなくふらっと入ることもあり、先日も何気なく前を通ったので立ち寄ってみた。ドアを開けてコロナウイルス感染防止のためマスクをチェックする警備員から店内に目をやるとそこにはシトロエン AMI が!このFNACでも取り扱いが開始されたのだ。価格は7800ユーロ、およそ100万円だ。そして、月々19.99ユーロ(約2400円)だがイメージ的には月々1999円から!といった感じのリースもOKということだ。最初に40万円ほどの支払いが必要で1年間で1万キロ、2年契約という条件がつく。それでも14才から運転ができて免許もいらないというものだ。


月々19.99ユーロから!というのがキャッチコピー。14才から乗れるので通学に使ってもらおうという設定だろう。

元々フランスには車の原付のような制度がある。1988年以前までは免許がなくても運転できるカテゴリーがあった。マイクロカーなどといわれたものだ。SANS PERMI(免許要らず)というその呼び名が今でも通用しているが、実際にはAMというカテゴリーの免許が必要。この免許はバイクの原付のように教習時間も短く、容易に取得できるもの。その免許は14才から取得が可能だ。

パリのような渋滞が多く、駐車スペースを見つけるの大変な街中向けに開発されたこともあり、学生などもその顧客の対象というわけだ。このFNACで購入するとBluetoothスピーカーがおまけでついてくる。オプションのキットがプラモデルのように箱に入って自分でカスタマイズできるという販売の仕方も面白い。このAMIはシトロエンのネットからも購入可能。リースも必要書類を添付してインターネットで申請可能。48時間で審査を終えて通知するという。また、シトロエンのサイトからは日割り、時間、分単位で乗り出しできるシステムが紹介されている。


オプションのキットが箱に入ってお持ち帰りができる。自分でパーツを交換して自分だけの“ともだち”にすることができるのだ。


全長2.41mで二人乗り前後が対象のようなデザインな上に運転席側のドアのヒンジは後方に、パッセンジャーシートのドアは前にある。家庭用の電源で3時間でフル充電。最大75kmの走行が可能。テスラなどと違って高速道路を使って一回の充電で何百キロも走行できてバカンスでもどこにでも行けるというものではなく、コンセプト通り、街中での使用を前提としている。小型車ということでパリではスマートが席巻したことがあったがこのAMIがどこまで浸透していくか?化石燃料車を締め出そうというパリでその名の通り友達となっていくのだろうか?それにしても自動車が電気製品として売られるような時代の到来となったのは間違いないのだ。
 

写真&文:櫻井朋成 Photography&words: Tomonari SAKURAI

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