ミニカーを手に入れるとまず行うことは・・・│1000台以上のポルシェミニカーを集める人物

Porsche AG

世界中には何千ものポルシェ愛好家がいるが、中でも抜きん出た情熱を持ち、小さなスケールのポルシェだけを1000台以上集めている人物がいる。彼は仕事や名前、顔も公表したくないとのことなので、"アルベルト"と呼ぶことにする。

「私が初めてツェルアムゼーに行ったとき、フェリーポルシェの墓を探して墓地を訪れました。小さな村を探し周り彼の墓を見つけたときに、私は妻に言いました。"私が死んだら、私の遺灰はここにまいてくれ"と」。彼は笑顔で話すが、その言葉は本気である。そのような言動からも分かるように、アルベルトは心からポルシェを歴史も含め愛しているが、彼の妻はまったく車にもポルシェにも興味がないのだとか。しかし、を愛してこうしてポルシェを大好きでいる夫の姿を見ることが楽しいそうで、様々な場所へ2人で訪れているという。



そんな彼のコレクションは、ル・マン24時間に参戦したほぼすべてのマシン、ポルシェの歴史を象徴するモデルのミニチュアカーがずらりと並んでいる。そして、部屋の中央にはこれらのポルシェを飾るショールーム(ジオラマ)もある。フィギュアや小道具も用意され、レセプションセンターや、展示エリア、イベント広場など様々なシチュエーションで設定されているのだ。「彼は新しいミニチュアを手に入れると、まずはディーラーのフロアで公式プレゼンテーションを行うんです」と、アルベルトの妻は真っすぐな眼で説明する。



ミニカーのほとんどはオーダーメイドのディスプレイ家具の中に展示されている。ここを訪れた人はそのコレクションを見ることはできるものの、触ることは許されていない。コレクションの中には、フリオ・ガルガッロがドライブした911や、タイプ597 Jagdwagen、ポルシェ・トラクター、オフィシャルバンといった珍しいものも含まれている。さらに、ミニカーだけでなく書籍や資料の数々、935のボディワークの一部、セブリングでの12時間耐久の時に走っていたポルシェのタイヤカス、パリ・ダカールで通過するテネレ砂漠の砂、ル・マン・サーキットのターマック、モナコ・グランプリのときに出てきた縁石の一部などといったマニアックなコレクションもあるのだから驚かされる。



「いつも旅行は車で行きます。そうすればたくさんの資料などを持って帰ってこれるので」と話すアルベルトは、ポルシェのことであれば朝まで話を続けそうな勢いだった。

オクタン日本版編集部

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