ベントレーの生産拠点│環境にも優しい取り組み、従業員の平均勤務年数

Bentley motors

ベントレー・モーターズ本社のあるクルーは、先述のとおり1946年からベントレーの「ホーム」であり続けている。クルー工場は、設計、エンジニアリング、マニュファクチュアリング、品質管理、セールス&マーケティングといった自動車メーカーとして必要なすべての要素が統合された開発・生産拠点だ。敷地面積は 52万1111㎡で、このうち屋内の面積が16万6930㎡となっている。

本社のあるピムスレーンには、ベントレーのフラッグシップ・ショールームである「CW 1ハウス」もある。ここはベントレーを販売するショールームではなく、世界中の販売店の内外装のお手本とするための施設として2014年にオープンした。最新のベントレーやビスポークのサンプルなどが展示されている。ちなみに「CW 1」という名称は、所在地の郵便番号から取ったもの。

本社の受付には世界最大のベントレーのグッズショップがあり、ベントレーコレクションから130点以上ものアイテムを販売している。人気商品は、ブラック&レッドのレザーバッグ、ベントレー ウイングのペン、キーの形を模したUSBメモリースティックなど。

工場建屋の屋上には、2万815枚のソーラーパネルが設置されている。昨年5月には従業員用駐車場に約1万枚のソーラーパネルを増設。計3万850枚で発電容量は7.7MWに達している。これは住宅1750戸分をカバーできる電力を生成できることを意味している。また、これによりクルー工場内で使用する電力は、ソーラー発電によるものと、グリーンエネルギーとして認証済みの電力のみとなった。

ベントレー・モーターズは、環境マネジメントシステムの国際規格ISO14001と、エネルギーマネジメントシステムの国際規格 ISO50001の認証を取得した初の英国の自動車工場でもあります。過去10年間で生産量は倍に増えたが、1台の車を製造するのに使用するエネルギーは60%以上減少している。こういった取り組みが奏功し、2019年には英国に拠点を置くカーボントラスト社から、クルー工場がカーボンニュートラル認証を受けた。そして、リサイクル施設が工場全体で利用できるようになったことで、リサイクル率も 2013年の 85.0%から2015年には 96.5%にまで高まっている。

従業員の平均勤続年数は12年だという。ベントレーでは従業員の健康増進にも独自の社内スキームに沿って取り組んでいる。例えば、444人の従業員が自転車通勤しているが、これは自転車通勤スキームに基づいて行っているものである。

ベントレー・モーターズは、700以上の業者から18,000点ものパーツの供給を受けているが、サプライヤーは5大陸・31カ国に点在している。このうち82社は、クルー工場から50マイル圏内に拠点を置いている。ベントレーの「クルー純正パーツ」施設であるオリオン・パークには、6万点のパーツがあり、1955年から現在まで自動車製造をサポートしているのだ。

オクタン日本版編集部

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