鬼才の傑作をカジュアルに楽しむ│小さなクルーザーのようなフィアット850の魅力

CARZY



1967年のもので、シンプルなジウジアーロデザインを保った初期型の850スパイダーである。現オーナーがヤフーオークションを通じて購入したのは11年前のこと。これまでの愛車はほとんど個人間売買で取り引きしてきたというオーナーは、売るにしても買うにしても相手の“車好き度”を実際に会って確かめてから次のステップに進むというほどのカーマニアだそう。

じっくり見ればオリジナルをよく保った良好なコンディションの個体であることが分かる。前オーナーがエンジンオーバーホールをした後に手に入れて、すぐさまアシ回りをすべてメンテナンス、5年前にはバンパー再メッキを含むオリジナルカラーでの全塗装を施したという。年間2000キロ程度しか乗らなかったため、上々のコンディションをキープしているといえる。

インテリアはおそらくオリジナル生地で、目立つ破れ等も見られない。補修もされているもののほとんど分からないくらいで、唯一、助手席シートバックの裏に鍵型のキズが見受けられた。



ダッシュボード表面には割れなどもない。インストゥルメントパネルのコンディションも良好。助手席に大きめのヒビが入っているが、すぐに補修すれば大丈夫。ステアリングホイールは現在ノンオリジナルですが貴重なヘレボーレが装着されていた。もちろん、オリジナルのハンドルも付属。オドメーターは現在7万4000キロを刻んでいる。実走行距離かどうかはオーナーには分からないとのこと。ホイールは貴重なフィアット純正のクロモドラ製マグホイールを履いており、オリジナルのスチールホイール&キャップも保管されている。エキパイ&マフラーはアバルト風のコピー品に換装されていました。



本来はビニール製のソフトトップの生地はノンオリジナルだが、シックな色合いのクロス製トップという現在のコーディネートのほうがベターであろう。幌のコンディションは上々。とても珍しいスチール製ハードトップ(重いけど!)も付属する。

全世界で200万台以上も売れたマスプロダクションの大衆車がベースだっただけに、機関系の消耗パーツ供給に困ることはほとんどない。エアコンとクーラーは装備されていないが、ジウジアーロの傑作をカジュアルに楽しむことができると思えば、夏の暑さも耐えられるというものではないだろうか。


車両情報提供:CARZY(文:西川 淳 写真:橋本 玲)
車両販売ページ→ https://www.carzy.net/ja/cars/wQWhJwfaGLKNha9CDLKD

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