「クラシック」が新車の現役だった頃│1968年のル・マン24時間でのできごと

Photography: Tomonari SAKURAI

ル・マン24時間レースが正式に9月開催を発表した。ちなみに、9月に延期されたのは初めてではない。1968年、フランスの学生達が起こした五月革命の影響で急遽9月に変更されたのだ。

私は当時もののポスターを集めていた時期があり、1968年だけは同じ写真で日付の違う2種類があった。それでフランスの5月革命を知ったのだが、2020年も9月に変更となった。理由はご存じの通り武漢肺炎によるパンデミックではあるが、昨年から続く黄色いベストや、全国的な大規模ストライキとなにか、1960年代後半の世界の激動期とオーバーラップするところを感じた。
 
さて、そこでといっては何だが、前回からまたル・マン・クラシックを振り返ることにした。今回は"1968年のル・マンを"ということで、1968年に参加していた車種、中にはその前後に参加した車両の写真をピックアップ。ル・マン・クラシックでは1966年から1971年までをひとつとしてカテゴリー5にしている。


シボレー・コルベットC3も1968年のル・マンに参戦した。

1968年のル・マンはプロトタイプカーの排気量を3リッターまでにする大きなレギュレーション変更のあった年。大排気量の大艦巨砲主義が撤廃されたおかげで元々小排気量でクラス優勝を目指していたポルシェやアルピーヌは総合優勝を目指して車をつくり上げていった。結局グループ5で参戦したフォードGT40が3連勝になった。またこの年はフォード シケインが新たに設けられた年でもある。


ル・マン・クラシックにも多数のアルピーヌが参戦。



この年代のフェラーリがいない?お!いたいた!あれ?何かサイズが違うぞ? これは子供達によるイベント。子供向けの車両だがペダルーではなく電動や小型のエンジンで走行する。未来のレーサー達は真剣だ。


なお、ル・マン・クラシックは7月開催を目指しており、スケジュール通りにイベントを行うのを重要視とすると言うのが主催者側の方針だ。

写真&文:櫻井朋成 Photography&words: Tomonari SAKURAI

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