フェラーリの抜け殻?ディーノのDIYキット│オークションでの落札額は・・

RM Sotheby's

1969年にフェラーリが発表し、個性的なスタイリングで人気を集めていたディーノ246GTのスタイルはそのままに、タルガトップを備えオープントップでのドライブを楽しむという付加価値を与えられた車がディーノ246GTSであった。

そして、その246GTSの“自作キット”が2月にパリでのオークションに出品され人目を集める存在となった。"レストアプロジェクト用"だが、ボロボロのボディのみが出品されるよく見かけるパターンではなく、この一台にはリビルドされたエンジン、デイトナパターンのシートなども付属し、"ディーノのDIYキット"といえるものだったのだ。

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鋼鉄のボディにペイントされたオリジナルカラーはメタリックブルーで、インテリアはベージュのレザーで仕上げられていたそう。マラネロからアメリカ・ネバダ州にある販売店へデリバリーされ、1974年には最初のオーナーへのもとへと渡ったが翌年には売りに出した。2人目のオーナーは元アメリカ海軍パイロットとして活躍していた人物で、アメリカでディーノを楽しむだけでなくイタリアへもディーノと共に行っていたそうだ。彼は後にサンディエゴへと引っ越したが、ディーノを手放すことはしなかった。しかし1989年に事故に遭い、10年ほどガレージに放置したままにしていたという。



修理がまったくされていない状態のディーノを1999年にカリフォルニアの人物が買い取り、リぺアとレストアを施した。しかし、ここでのレストアは実動可能な状態でなかったのだ。2013年にフルレストアを施してもらえるということを期待して、イギリスへ売りに出したそうだが、結局のところ今日までボディパネルむき出しの状態だった。



そして、今回のオークションで落札され(€26万3750: 約3165万円)、やっと走ることができる状態にまで直してもらえる日が訪れようとしているのである。ギアボックスやサスペンション、ブレーキ、ステアリングなどもすべてリビルド済。レストア自体はほとんど終了しており、ボディカラーをどうするかということが次のオーナーにとって最大の任務であるかもしれない。

オクタン日本版編集部

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