パリ近郊で過ごすクリスマスイブ│ヴォー=ル=ヴィコント城へ

Photography:Tomonari SAKURAI

パリから2019年最後のリポートは、クリスマスの風景をお送りする。12月の初めに始まったストライキのおかげでクリスマス前の週末は全線で電車が止まり、車は渋滞と駐車スペースの確保で大混乱。このストライキは2月まで続行が決定。どうなることやら…という不安の中で、クリスマスに毎年訪れるヴォー=ル=ヴィコント城を訪れた。

車でパリから1時間ほどのお城。ルイ14世の大蔵卿ニコラ・フーケが王侯貴族に高利貸しをして財をなし、この城を建てたらしい。ところが当時の王ルイ14世よりも立派な城を建てたことなどから終身刑。ルここよりも美しい城を、とルイ14世がこの城を元に建てたのがヴェルサイユ宮殿なのだ。


城を使った3Dマッピングによるイルミネーション。お城の設計から建造、そして華やかな舞踏会。そして未来へ。


このヴォー=ル=ヴィコント城はクリスマス時期になると、装飾を施し、衣装も貸し出される。ディズニーランドでは子供達がプリンセスの格好などをすることもできるが、こちらは本物のお城であるから訳が違う。子供よりも率先して、親がコスプレを楽しんでいる風景も見られる。そんな場所へクリスマスイブに訪れた。


どんなクリスマスディナーが出るのでしょう?

城内の見学コースに沿って歩くと、各部屋にクリスマスデコレーションが施されている。最近はデザイン重視で、モダンアート的な装飾が多い中、ここは伝統的なクリスマスを演出しているのが素敵。毎年きちんと、そのデコレーションを変更しているので飽きることはない。今回初めて中央のドームも飾られていた。今まで、ここは最小限のデコレーションで、町の合唱団がクリスマスソングを歌う、というようなイベントを行っていた。
 
今回の目玉は、夕方から行われる3Dマッピングだ。暗くなるのを待った17時30分に、最初のイベントが始まる。この城が設計、建築されていく様子を実物大で見ることができ、城内での舞踏会などその歴史を美しく演出している。8分ほどの短いものだが、飽きの来ないちょうど良い具合。外だから寒いのは否めない。それが終わると、城の正面に周ってイルミネーションで飾られたツリーに照らされた特別な城の姿を堪能。そして家族と過ごすクリスマスイブの夕食に戻っていくのだ。


城を使った3Dマッピングによるイルミネーション。お城の設計から建造、そして華やかな舞踏会。そして未来へ。


みなさんはどんなクリスマスを過ごしたのでしょうか?

クリスマスが終わるとお正月の準備です。2020年は、もっともっと素敵なお話しが出来るようにがんばります。それでは、良いお年をお迎えください。

写真&文:櫻井朋成 Photography&words: Tomonari SAKURAI

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