モータースポーツ最高峰で活躍する3名の共演が実現|JAPAN RACERS SQUAD

Katsunori KISHIDA, Octane Japan



終始和やかなムードで進行した3選手のトークセッションは、それぞれの会話の息もぴったりで、当意即妙の受け答え。3名揃ってのイベントは初めてにもかかわらず、長年一緒に活動してきたかのようなチームワークの良さすら伝わってくる。その会話の合間に感じられるのは、ジャンルは違えど世界最高峰の厳しい舞台で戦っているレーサー同士ならではのお互いを認め尊敬しあう関係性だ。



2019シーズンはオランダグランプリで事故に巻き込まれて負傷した右肩の痛みに苦しみ、オーストラリアグランプリ以降、最終戦までの3戦を欠場し手術に踏み切った中上選手。プロのアスリートとして来シーズンを万全の状態で迎えるために、今シーズンの残りレースを断念するというその苦渋の決断を「すごく勇気があることだと思う」と佐藤選手は尊重する。

27歳とまだ若い中上選手が、自分にチームの皆からの求心力を付けるにはどうしたらいいのかと佐藤選手と室屋選手に質問したときには、「とにかく『感謝』を忘れないこと。チーム批判は決してしないこと。与えられた状況で全力を尽くして、皆に感謝の気持ちを忘れなければ、チームの皆はきっと『よし、貴晶のためにやってやろう!』と思うから」と、経験豊富な先輩としてアドバイスをする佐藤選手。それを受けて室屋選手は「あぁ、これが『感謝』というものなんだと、ふと実感できたのはつい数年前、2017年のドイツ大会のときだった」と振り返りながら「まだ20代で若いんだから突っ走ればいい。今は『オジサンが何か言ってるな』ぐらいに思っていても、いつか必ず腹に落ちる日が来るから」と話し、「息子に話してるみたいだな」と笑う。

Words: Octane Japan, Photography: Katsunori KISHIDA, Octane Japan

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