めったに見れないポルシェ6台が一堂に!│クラポルパ2019特別展示車紹介

Fujijiro Hagihara,Ryota SATO

2019年11月10日(日)、富士スピードにて開催されたポルシェだけのギャザリングイベントである『クラポルパ2019』。ポルシェであれば、年代は関係なく大歓迎というイベントである。

1950年代に製造されたポルシェから、2019年に発表された新型911(992)までもが一堂に集まったのだ。中でも、特別展示として飾られた6台は330台集まったポルシェの中でも注目を集めていた。そのラインナップをご紹介。



1958年 356A スピードスター ザガート

フランス人ドライバーのClaude Storez氏の依頼で製作されたワンオフモデル。1959年2月7日に開催されたラリー・デ・ルート・デュ・ノールで事故に巻き込まれ、オリジナル車はオーナーと共にその生涯に幕を閉じた。そして、この過去へのオマージュとしてイタリアのカロッツェリア ザガートがポルシェ社の許可のもとで9台限定で生産した。今回展示されたのは、2番目に生産されたもので、日本にある同モデルはこの1台のみ。


1970年 914-6

ポルシェとフォルクスワーゲンが共同で開発し、“ワーゲン・ポルシェ”という愛称を持つこの914は、エンジンをミッドシップマウントした2シータースポーツカー。911Tと同様の2リッター 6気筒エンジンを搭載し、イグニッションロックをステアリングホイールの左側に配置するという、ポルシェの伝統的なレイアウトを採用。914/6のホイールは5個のナットで固定されている。914/6は、ポルシェの本拠地であるシュトゥットガルト・ツッフェンハウゼンのファクトリーで生産された。


1991年 911(964 Carrera 4ベース) Reimagined by Singer

ポルシェ964をベースとして、"Reimagined"を施すクリエイター集団であるシンガー・ビークル・デザインが手がけた1台。こちらも日本で唯一の存在。エクステリアもインテリアもすべてアレンジされ、エンジンは4リッターを搭載している。その最高出力は390hpにも及ぶそうだ。トランスミッションはゲトラグ製G50へと換装されている。


1993年 911(964) RSR 3.8

レーシングマシンとしてカップカーから進化したモデル。フロント/リアに迫力のオーバーフェンダーと専用のスポイラーを装備している。エンジンはNAのまま3.8リッターまで拡大。ハイカム等のチューニングにより350psを超えるパワーを叩き出す。フロントフードとドアはアルミ製。


2006年 カレラGT 

2003年から2006年まで約1500台限定で生産された。もとはレーシングカーとして開発が進められていたこともあり、リヤやボディパネルもカーボン素材が採用されている。それにより、高剛性と軽量化が追求されている。ミドシップ縦置き5.7リッターエンジンはル・マン24時間用に開発されたV型10気筒エンジンをベースとしており、最高出力は612馬力を発揮する。


2019年 911 スピードスター

ポルシェの幕開けである1948年に誕生した"356 スピードスター"へのオマージュとして、2018年に70周年記念として世界1948台限定で発表されたモデル。ベースとなっているのは、現行GT3。エクステリアは、ポルシェとして初めて用意されたパーソナリゼーションのオプションである、ヘリテージデザインパッケージ仕様。カラーはGTシルバーメタリック。

いずれも特別なポルシェばかりだが、甲乙はつけがたい。新旧それぞれの魅力があるものだ。

オクタン日本版編集部

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