アストンマーティン初のSUV、美しきDBXデビュー

アストンマーティン初のSUVモデル、DBXの詳細がついに発表された。アンディ・パーマーCEOにSUV計画についてインタビューしたのは2015年の東京モーターショーで来日したときのことだった。ゲイドンの本社ロビーに展示されていたプロトタイプも見た身としては、「あぁ、ついに出たか」と感慨深い。あれから4年、当時のインタビューを振り返りながら、DBXをじっくり鑑賞してみよう。

2015年、東京モーターショー開催中の会場内某所にて、アストンマーティン・ラゴンダ社のCEOに就任して1年と少しが過ぎたアンディ・パーマー氏にインタビューをする機会を得た。その100年を超える歴史の中で、これまでの100年に続く「セカンド・センチュリー・プラン」を打ち出したタイミングだ。

2015 年のインタビュー時に自らペンをとりDBX デッサンをしてくれたアンディ・パーマーCEO。


アストンマーティンの「その先の100年間」をより良いものにしていくために、ラインナップの刷新を語ったアンディ・パーマーCEOに、当時計画されていたSUVについて質問すると、自らペンを持ち、彼の考えるDBXをデッサンしてくれた。強調したのは「黄金比」。アストンマーティンのデザインとは自然から取り込んだものであり、普遍的な美しさを意味する。アストンマーティンのデザインにはレオナルド・ダ・ヴィンチの黄金比、1/3と2/3のゴールデンプロポーションが適応されているのだ、と。

マレク・ライヒマン率いるアストンマーティンのデザインチームが設定した哲学が、あらゆるディテールに反映されている。

当時のインタビューでもう一点印象深かったことがある。「SUVが欲しいのではなく、道路が見渡せる視界が欲しい」という言葉だ。これは、購入の意思決定に大きく関与しているという女性からの言葉として語られたもの。車高が低く威嚇するようなデザインの車は運転しづらいと感じてしまう女性ユーザーのニーズを汲み取り、DBXの開発では明瞭な視認性を確保することに焦点が当てられた。ボンネットを明確に見渡せる位置に着座位置を設定することによって、渋滞時や他の車両と接近しているときでも、高い安全性を確保し自信をもって運転できるようにしたのだ。

DBXでは、"スタジアム"シートと呼ばれるシートアレンジを採用。子どもたちが乗り降りしやすいか、といったニーズも幅広く考慮されている。

見た目にもエレガントなセンターコンソールは、ハンドバッグや1.5lサイズのペットボトルなどの大きめのアイテムも置くことが可能。

さらに、DBX 専用のシャシーを採用したことにより、ユーザーのニーズに合わせてインテリアスペースをテーラーメイドすることが可能になった。長いホイールベースにより、デザインチームは、流れるような低いルーフラインを維持しながら、キャビンスペースを最適化している。

ダイナミックなパフォーマンスを備え、パワフルさを維持しながらも、武骨なマルチパーパス車ではない美しいクロスオーバー。アンディ・パーマーCEOが語った「GTを再定義したあたらしい車」がいまここにデビュー。

趣味の可能性を拡げる11種類のオプション・アクセサリー・パックも登場。スノーパックでは、スキーラックも用意される。

DBXの日本初披露は11月21日に行われる。日本ユーザーには、どのような印象を与えるのであろうか、楽しみである。

オクタン日本版編集部

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