1980年代縛りで楽しむクラシックカーラリー「RALLY DE VANDOME 80」

Words&Photography:Arisa URIU(Octane Japan)



最終日は約150km の距離を移動し、ゴールのヴァンドーム郡に向かう。あいにく雨が降る日だったが、RX-7は順調に進んでくれた。距離的にも予備のタンクも備えて給油せずになんとか到達できそうだと話しながら走っていると、当然大きな音とともにエンジンがストップしてしまった。



再度エンジンをかけようと試みても動かず、最終日に無念のリタイア。こんなことがあろうかと後ろから追走していたサポートカーにまたもや助けられ、RX-7はトランスポーターの荷台へ。私たちは別で参加をしていたシトロエンBXの後部座席に乗り込み、そのまま最後の会場までフィニッシュすることができた。


 
最終目的地に到着すると、参加車両が連なってヴァンドーム群内をパレード。隊列のまま最後のランチ会場へと到着した。しばらくカクテルとランチを楽しみ、ラリーの結果が発表された。参加者は各自を称え合い、来年の参加を誓い合う姿も見られた。  



最後の会場は一面ガラス張りのクラシカルな建物。フレンチのコースを頂きながら、ラリーを振り返った。
 
想像の何倍もパワフルな参加者のみなさんと、3日間を共にした感想は「本気で楽しむことの重要さ」だ。昼の走行から夜のディスコ、毎日のファッションにもベストな状態で挑む。個々が楽しみ、盛り上げに行くその姿勢がこのイベントのパワーの源になっているように感じた。


広場を貸し切り、参加車両を展示していると、多くの人々が自然と集まる。イエローのRUF はSpark 代表 ウーゴ氏の愛車だ。
 
イベントを終えて、主催のSRO代表ステファンラテル氏は「フランスはとても美しい国です。このラリーを通してきれいなカントリー・ロードをドライブし、美しい町並みやお城をたくさん観ることができます。オクタンの読者のみなさまにはぜひフランスに訪れることをおすすめしたいです。是非来年、一緒にラリーを楽しみましょう!」とコメント。2020年は南プロヴァンスのサンブークを巡る80’s、2021年にはヴァンドーム発の90’sも開催が決定しているという。言葉の壁や多くの心配ごとはまったく関係ない。


主催「SRO 」の代表ステファン・ラテル氏(左)と、このラリーをスポンサードする、モデルカーブランド「Spark 」の代表ウーゴ・リペール氏(右)。

 
ここには純粋に車がすきで、時代や文化を楽しみたいと思っている人が集まっている。日本からの参加も受け付けているとのことなので、気になる方はぜひ来年の参加を検討してみていただきたい。きっと刺激的なラリーになることだろう。

文・写真:瓜生ありさ(オクタン日本版編集部) 

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