世界中から1万台のシトロエンがフランスに!│100周年記念イベント現地レポート③

Photography: Tomonari SAKURAI

2019年7月19日から3日間、ラ・フェルテ=ヴィダム(LaFerté-Vidame)でシトロエン100周年を記念するイベントが行われた。フランスをはじめ世界各地で100周年記念イベントが開催されているが、これはシトロエンが主催する正当なイベントである。フランス国内からはもちろんのこと、ベルギーやドイツ、イタリアなどお隣の国から、はたまたチェコやロシアなど遠くからの参加もあり、その台数は1万台を超えた。各車種を年代毎に駐車したスペースそのものが広大な展示場となっているのだ。
 
シトロエンというメーカーは時代の先端を行くブランドとして数々のチャレンジをしてきた。トラクシオン・アバンでFFを市販車として早くから搭乗させたり、FFで200km/hを超えるとしてマセラティのエンジンを使用したSMだったり。そんな中でオイルショックのという不運に巻き込まれてしまったモノがある。それはロータリーエンジンだ。ドイツのNSUとの共同開発でロータリーエンジンを市販しようとAMIベースでM35を登場させる。本格的な市販車としてM35を発展させたGSビロトールを登場させるが、そのオイルショックの煽りを受けて処分されてしまった悲劇の車だ。


会場のSM駐車(展示)スペース。
 
ロータリーエンジンというと、シトロエンはヘリコプターも生産しようとしていた。その試験飛行が行われたのもこのラ・フェルテ・ヴィダムでもある。結局認可も下りず、オイルショックの煽りも受けて市販されることの無かった。その貴重なRE-2が同じロータリーエンジンのM35、GSビロトールと一緒に展示されたのは貴重な体験だろう。


シトロエンのオートバイBFG1300。GSの水平対向4気筒エンジンを搭 載。会場にはフランス国家警察洋画展示されていたが、これは個人所有の参加者。

シトロエンはオートバイも開発していた。こちらは450台が生産され、100台ほどフランス国家警察で使用されていたもの。エンジンはGSの水平対向4気筒エンジンを採用。ルイス・ボッカルド、ドミニク・ファヴァリオ、ティエリー・グランジの3人のデザイナーの頭文字からBFG1300と名付けられた。シトロエンの展示車の他、数多くの集まったシトロエンの中でも一台のみ一般の参加があったのだ。



こちらもCXのキャンピングカー。ティシアーによるモノだ。

文:櫻井朋成  写真:櫻井朋成

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