アルファロメオをレストアしてビバリーヒルズへ│思わぬハプニングが!

octane UK

私はロサンゼルスを拠点に活動するフォトグラファーだ。そして、持っている車は1967年 アルファロメオ・ジュリア・スーパーだけで毎日の足として乗っている。だいたいの人がこれを聞いて何を思うかは分かっているが、これだけは言っておきたい。この車は極めて信用できる。たまに。

オークションサイトでこの車を見つけたのだが、完全にレストアが必要な状態だった。それまでにアルファは3台所有していたから、これを買うと私にとっては4台目のアルファだった。これをレストアするとなると、一体どんな困難が待ち構えているだろうか?と言っても、されどアルファだ。

もちろん、走りはしなかった。買ってすぐに25年来の知り合いのメカであるベニーのところへ持っていき、すべてを修理した。モーター、インテリア、サスペンション、ガラス、本当にすべてだ。



ボディはボディ専門のところへ持っていき、その間にベニーはエンジンとギアボックスの修理をはじめた。私はネットでパーツやカーペット、トリム、バッヂなど必要なものを探し続けた。深夜3時に欲しかったものをやっと見つけられた時の喜びと言ったら、それ以上のことはない。

結局、直すまでには3ヶ月しかかからなかった。ベニーが追加で手を入れたりして多少のリスケジュールはあったが、さすがアルファ専門職人だ。ペイント、クロム、絶妙なキャビン、すべてが素晴らしく仕上がっていた。キーを回すと、ジュリアは息をしはじめた。ベニーと私はまるで父親のようにその姿を見守り、家に連れて帰ったのだ。

ビバリーヒルズを通っていたら、世界中が自分を見ているような感覚に陥った。しかし、突然調子がおかしくなった。血の気が引いたが、路肩に止めて確認してみたら理由は明確だった。ショックにナットが無かったのだ。

ベニーにそれを言ったら、"それは君の仕事だろう!"と言われた。ナットを付け、またビバリーヒルズへと戻っていった。今度こそは素晴らしい走りをしてくれた。ラジオをかけてみたら、ビートルズが流れてきた。人生は完璧だ。

Words: EVAN KLEIN 訳:オクタン日本版編集部

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