デル太とわたし①はじめてのマイカーを購入するまで&納車の日のこと

オクタン日本版編集部

「人生で初めて自分で買う車」一生の中で起きるイベントの中でも、あれこれと想いを巡らせながら、特に気持ちが高まるひと時だ。新しくモノを買うということは常に冒険であるが、新しく「古いモノ」を買うとなると、さらに冒険度が増すのではないだろうか。

ここでは、クラシックカーの世界に良くも悪くもどっぷりハマっている私(22歳、ギリ現役女子大生、免許取得中)が思い切って初めて買った車との物語。その名も、「デル太とわたし」シリーズ。今回は、購入に至るまで&納車の日のことをご紹介。

免許取得中と前述したが、文字通りの状況。しかし、通っているうちに「愛車が欲しい...」という想いばかりが膨らんでいく。もちろん、欲しい車についてはずっと考えていたが、いよいよ現実味を帯びてきていたのだ。購入する車の条件としては、MT車であること、ヘッドライトが4灯であること、古いと言っても普段乗る車としてエアコンが(一応)使えること、自分でも買うことのできる範囲の値段であること。レーシンググリーンであれば、なおベター。

はじめのうちは、一番好きな車(5年以上の片想い中)ファセル・ベガの故郷であるフランスのメーカーで考えていた。しかし、シフトはパキパキしたものが良かった。欲を言えば、シフトが仕切ってあるフェラーリくらいにはハッキリしているものが良かったのだ。そんなこんなで、フランス車は候補からすぐに外れることとなった。フランス車は、2台目くらいに採用するとしよう。


Facel Vega FV2B

結果的には、イタリアの車で絞ることにした。まずは有力メーカーとしては現実的に、フィアットかアルファロメオかランチア... フィアットだったら、ディーノが欲しかったが予算より少々高い。アルファロメオだったら75あたり。ランチアだったら、フルビアも良いけれど、デルタも充分な魅力がある... けれど、個体の多いオーバーフェンダーのデルタは気が引ける...

ネットサーフィンをしているうちに、「車バカ」と言うにまさしく相応しい父から連絡が来た。デルタのナローがオークションに出ているぞ、と。ポチリ、というか、ポンっとURLへ先へ飛びまじまじとその姿を見る。かわいらしいナローの姿がそこにある。欲しい... ボルドーのボディもインテリアも綺麗な感じがする。エアコンもしっかり効くと書いてあるし、エンジンの状態も良さそう。非をつけるとしたら、車検がもうすぐ切れること、緑でないこと...といってもこれはリペイントすれば良いわけであって。しかし、ラリーカーであるデルタを私なんかが操ることは出来るのだろうか。なんてことも巡る。しばらく、頭を冷やそう...。

頭と気持ちを冷やそうと思いながらも、身体は正直なもので、出品者に連絡をしている自分がいた。クラッチやステアリングの重さ、その他諸々整備が必要となるもの、などなど聞いてみた。オーナーの方は還暦を過ぎているとのことであったが、「この年でも何の問題も無く乗れているので女の人でも運転するにあたって特に問題は無いでしょう」という。あらま、そうですか... と、ここで本格的な頭冷やしタイム...

とりあえず、オークションが一旦終了するまでを待ってみたが、入札は無かった。ここで入札が無ければ、値引きをしてくれるとのことだったため、待っていたのだ。幸運と言うべきなのかは正直分からないが、ラッキーとは思いながら買いたい意思があると伝えた。

オクタン日本版編集部

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