ブラバムのサーキット専用スーパーカーに公道仕様も

ブラバムがサーキット専用車BT62に関して二つのビッグニュースを発表した。BT62を造り上げたのは、往年のF1王者ジャック・ブラバムの息子であるデビッド・ブラバムだ。オーストラリアのアデレードで秘密裏に開発・テストされ、2018年夏に発表。5.4リッターの自然吸気エンジンを擁し、最高出力は700bhpに達する。また、カーボンとケブラーの使用で車重は1トンに満たない。70台限定で生産される。

今回の発表は、100万ポンドにおよぶこのサーキット専用車が、プラス15万ポンド(ヨーロッパの場合。他の地域については未発表)でロードカーとして手に入るというもの。また、BT62の2020年ル・マン出場も発表された。

公道仕様には法令への適合だけでなく、一般道での使い勝手を向上するため、車高とロック・トゥ・ロックの変更や、空調、ドアロック、イモビライザーの追加などが行われる。しかし、そのパワーは変えないことが約束されている。納車は2019年夏から。自身もル・マン・ウィナーであるデビッド・ブラバムは次のように話している。「BT62は規制と無縁のサーキット専用サラブレッドとして設計されました。そのとおりに実現できたことはテストプログラムからも明らかです。とはいえ顧客の中には、公道走行が認められるBT62を求める方も確かにいます。父は常に顧客第一でした。私たちもその精神を受け継ぎます」

もうひとつのニュースがブラバムのレース復帰だ。ル・マンに加え、2021~2022年の世界耐久選手権GTEクラス参戦を目指す。テストは既に数カ月前から始まっており、ル・マン24時間レースを主催するフランス西部自動車クラブ(ACO)会長のピエール・フィヨンも、「ブラバムの名が耐久レースに戻ってくるのは、ACOにとっても極めて象徴的な出来事です」と話し、この発表を歓迎している。

抄訳:木下 恵 Translation: Megumi KINOSHITA

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