憧れのボンドカー9選|『007/ゴールドフィンガー』から『007/慰めの報酬』まで

ボンドカー大全



ロータスエスプリ ターボ
『007/ユア・アイズ・オンリー』/1981



2台目のエスプリに気付いたボンドは、「なんだ、破片を集めてロータスを直せたのか」とQに冗談を言う。

ボンドがロータスのオーナーになるのは、『007/ユア・アイズ・オンリー』で2度目だ。今回はエスプリ・ターボ(ロータスが仕立てたフェラーリ308GTBやランボルギーニ・ウラッコへの対抗馬)だった。『 007/ユア・アイズ・オンリー』には、大胆にも『女王陛下の007』とのつながりを暗示するシーンがある。冒頭、ブロフェルドらしき悪役が死ぬシーンもそのひとつだ。窮地に陥った悪役が口走る「ステンレスのデリカテッセン」というセリフの意味は、今もって謎のままだ。

1台目の白いエスプリ・ターボには活躍の場がなかった。ボンドを追うゴンザレスの手下が、先回りをしてエスプリを見付ける。「車上荒らし対策済み」のステッカーを無視してライフルの台座でサイドウィンドウを突き破ったものだから、その途端にエスプリは自爆。ボンドは2CVで逃走せざるを得なくなる。

こうして、前述のセリフが出てきたのである。2台目のエスプリ・ターボはメタリックブロンズ色だ。秘密兵器は一切ないが、テールゲートに洒落たスキーラックが付いており、イタリアのリゾート地コルティナ・ダンペッツォの雪景色によく似合っていた。どうしてロータスはこういうスキーラックを市販しなかったのだろう。

編集翻訳:伊東 和彦(Mobi-curators Labo.)Transcreation:Kazuhiko ITO (Mobi-curators Labo.) 原文翻訳:木下 恵 Translation:Megumi KINOSHITA Words:Paul Hardiman Photography:Ashley Border, Simon Clay, Paul Harmer

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